院長コラム
ヘリコバクター・ピロリ除菌後判定(尿素呼気試験)の注意点について
本日は当院でよく実施させていただいている尿素呼気試験についてご説明します。
尿素呼気試験(Urea Breath Test )はピロリ菌の持つ ウレアーゼ活性 を利用した検査法です。
検査精度が非常に高い(感度97.7~100%、特異度97.9~100%)のが特徴です。
検査方法
・13Cで標識した尿素(ユービット錠100mg)を内服します。
・胃内にピロリ菌が存在する場合、ウレアーゼ活性によって標識尿素が標識二酸化炭素(13CO2)とアンモニアに分解されます。
・標識二酸化炭素(13CO2)が消化管から血中に入り、呼気時に二酸化炭素として排泄されます。
・呼気中の二酸化炭素に含まれている13Cの増加率を測定して判定します
尿素呼気法が選ばれる理由は、患者さんの負担が少ない(侵襲が少なく)除菌判定の信頼性ためです
検査前の注意事項
・検査前2週間は胃酸を抑える薬(*)は内服しないでください
・当日は検査前4時間は絶飲食が必要です(朝は朝絶食、午後検査希望の際は昼食抜き)
・検査前最低30分は禁煙
・直前にトウモロモシ、パイナップル、豚鶏肉、卵料理は食べない。
・胃カメラ後に実施する場合)1時間以上あけて検査が望ましい
*制酸作用のある薬剤、製品
・制酸剤(ネキシウム・タケキャブ・エソメプラゾールなど)
・抗生剤
・LG21のヨーグルト