院長コラム
夏に多い痛風発作
これだけ暑いとビールが美味しいですね。
ただ尿酸値が高いと言われている方にとってはとても危険な季節です。
この季節、当院にも足の痛みを訴えて来院される男性の方が急激に増えています。
痛風の推定患者数は全国で100万人を超えており、男性が圧倒的に多いとされています。痛風予備軍とされる高尿酸血症の患者さんは、成人男性では20%以上と推定されています。
激烈な痛みで知られる痛風発作、できれば起こしたくないと思います。
本日は発作の原因と予防法についてお伝えしたいと思います。
痛風発作とは
痛風発作とは、血液中の尿酸が結晶化してできた尿酸結晶によって主に関節内に急性の炎症を起こすことをいいます。一般的に5年以上、高尿酸血症(尿酸値>7mg/dl)が継続すると発作を起こしやすいと言われています。
尿酸値が高いから必ず発作を起こすわけでなく、尿酸値の急激な変動や物理的な刺激が発作を誘発するきっかけ(トリガー)となることが知られています。
痛風発作は1年を通して起こりますが、特に夏に多く、中でも夜中〜明け方に起こしやすいことが知られています。夜中に激烈な痛みで救急病院を受診される方も少なくありません。
夏に痛風発作が起こりやすい原因としては、主に以下の3つが考えられます。
1. 大量の発汗による脱水状態で、急激な血液中の尿酸値の上昇
2. アルコール(特にビールなど高プリン体)の摂取量の上昇
3. 清涼飲料水の摂取量の上昇
当院は尿酸治療も積極的に行っています。
次回は痛風発作の原因について、少し踏み込んで考察したいと思います。