院長コラム

お腹の不調と『低FODMAP食』

腸活されていますか?
近年、腸内細菌(腸内フローラ)の特集がSNSなどでも盛り上がりを見せています。
特に健康意識の高い方は、ビタミンや微量元素に加えて、乳酸菌を含む成分を取り入れる方も増えておられます。腸内環境は病気の発症や経過にも大きく影響を与えることが証明されており、日々の食事が大きく関与していることは言うまでもありません。


前回話題とした便秘、下痢、腹部膨満、腹痛などの症状を主体として、検査をしても原因がわからない「過敏性腸症候群」に対する食事療法として、”低FODMAP食”が注目されています。
症状を引き起こす原因の食品成分の頭文字をとった「FODMAP*」の少ない食事を取ることで症状が改善されることが、科学的にも証明されています

FODMAP*を構成するアルファベットはそれぞれ
F(Fermentable):発酵性
O(Oligosaccharides):オリゴ糖
D(Disaccharides):二糖類
M (Monosaccharides):単糖類
P (Polyols):ポリオール(多価アルコール、糖アルコール)

これらは全て食物繊維・オリゴ糖・糖質です。「腸活」意識で食物繊維摂取に積極的な方もたくさんいらっしゃいますが、「過敏性腸症候群」の患者様は特に自分のお腹の状態に合わせた食事内容(食物繊維の有無)の見直しが必要となります。

自分は過敏性腸症候群の症状かもしれない、あるいは診断されたことがあるという方は、食事内容も含めてお気軽にご相談ください。