院長コラム
その不調、腸から?──「腸をいたわる生活(腸活)」のすすめ
なぜ腸が大切なのか?
「肌荒れが治らない」「疲れやすい」「ストレスが抜けない」こうした不調の多くは「腸」が深く関係しているかもしれません。
腸はただの消化する臓器ではなく、免疫細胞の7割以上が集中する体内最大の免疫臓器であり、心と脳にも影響を与える「第2の脳」とも言われています。
腸活という言葉が当たり前に使用されるようになった現代では、腸を軸にしたライフスタイルの選択がとても注目されています。
腸をいたわる5つの柱
「食べ物」腸内細菌への贈りもの
食べると良いもの | 働き |
---|---|
発酵食品(ヨーグルト、味噌、納豆、キムチ) | 善玉菌(プロバイオティクス)を補給 |
食物繊維(野菜、海藻、玄米) | 善玉菌のエサ(プレバイオティクス)になる |
オリゴ糖(バナナ、ごぼう、玉ねぎ) | ビフィズス菌を増やす |
抗炎症食材(魚の脂、くるみ、えごま油) | 腸の炎症をやわらげる |
控えたいもの:加工食品、人工甘味料、過剰な糖質・脂質、アルコール、過剰なグルテン
「食べ方」腸をいたわる食べ方
- よく噛む(1口20〜30回):消化酵素を助け、ガスの発生も防ぐ
- 食べすぎない:腹八分で腸の負担を軽減
- 夜遅くの食事は控える:消化が遅れ、腸内環境が乱れやすくなる
「ストレス」
腸はストレスにとても敏感です。ストレスで交感神経優位となると、腸の動きに影響がでて様々な不調がでます。
- 深呼吸・瞑想・ヨガなどで副交感神経優位に
- 1日1回、リラックスできる時間(風呂・散歩・音楽など)を確保
- デジタルデトックスも有効
「睡眠」:腸の修復タイム
- 睡眠不足は腸内細菌のバランスを崩すことが研究でも示唆されています
- 最低6.5〜7時間の質のよい睡眠
- 就寝1時間前は照明を落として腸と脳を休ませる
「運動」腸のスイッチを入れる
- 軽いウォーキングやストレッチにより腸のぜん動運動を促進
- 激しい運動より、軽い運動が望ましい
腸は日々の生活習慣の積み重ねに敏感に反応します。
毎日の選択で「腸を傷つけるか」、「腸をいたわるか」で選択すると、自ずと腸を軸とした健康な生活が遅れます。