院長コラム
潰瘍性大腸炎 クローン病 炎症性サイトカインとは?
サイトカインとは身体の中で出ている信号のようなもので、身体のバランス整えています。専門分野である潰瘍性大腸炎、クローン病、や腸内環境が乱れたときに生じる慢性炎症の原因となる多くのサイトカインが炎症性サイトカインです。
炎症性サイトカインは、体内に異物(ウイルス、細菌などの病原体)や損傷があるときに炎症を引き起こす指令を出すサイトカインです。有名なものとして以下
- IL-1(インターロイキン-1)
- IL-6(インターロイキン-6)
- TNF-α(腫瘍壊死因子α)
- IFN-γ(インターフェロンγ)
などがあり、どれも免疫細胞を活性化し、炎症反応を促進する働きを持ちます。
炎症=悪ではない
炎症性サイトカインと聞くと、何となく「体に悪そう」と思うかもしれません。しかし、炎症反応は本来、体を守る自然な防御反応です。
たとえば風邪をひいた時、熱が出たり体がだるくなったりするのは、ウイルスと戦うためにサイトカインが働いている証拠です。一時的な炎症は回復のプロセスの一部なのです。
問題は病的炎症の持続(慢性炎症)
問題になるのは、慢性炎症です。慢性炎症は炎症性サイトカインが過剰に分泌されて終息できない状態です。
- 肥満(特に内臓脂肪)
- 慢性ストレス
- 過労や
- 高脂肪・高糖質な食生活
- 腸内環境の乱れ(リーキーガットなど)
これらの慢性的な刺激により、IL-6やTNF-αが常に高い状態になると、糖尿病、動脈硬化、アルツハイマー病、がんなどのリスクが高まることが知られています。
慢性炎症が引き起こす病態
これらに共通する病態はサイトカインストーム(過剰炎症反応)です。
- 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
- 関節リウマチ
- 潰瘍性大腸炎
- うつ病
- 認知症
炎症を抑えるためにできること
炎症性サイトカインの暴走を防ぐには、生活習慣の見直しも極めて重要です。
- 腸内環境を整える(発酵食品・食物繊維)
- 良質な睡眠
- ストレスコントロール
- 運動習慣
- 加工食品を控える
- 過剰な糖質・脂質を避ける
炎症性サイトカイン「諸刃の剣」
体の調子が何となく悪い、疲れが取れない、慢性的な不調あり、そんな時、体の中では炎症のスイッチが入りっぱなしになっていないか、一度チェックしてみることが必要です。