院長コラム

箸休めコラム2 200勝投手とコラム連載

田中マー君の201勝を待ちに待っている人も多いのではないでしょうか?
名球会の一つの条件である投手としての「200勝」は、現代野球では達成がますます難しくなっています。勝率5割としても、毎年二桁勝利を15〜20年続けてようやく届く数字。
登板機会に恵まれ一軍の戦力として長期離脱なく活躍することが大前提、その上チームの事情、その他条件がすべて噛み合って初めて成し遂げられる偉業です。

この偉業とコラム連載を比較するのはおこがましいですが、3日に1回コラムを書いて、年間で約120本。15年で1800本、20年で2400本もコラムを書くことになります。

投手は自分の調子、チームの状況、先発なのか中継ぎなのか、前半戦のようなプレッシャーのない状況なのか、あるいは終盤の優勝がかかるような大一番なのか、毎回同じコンデションや状況で登板できるとは限りません。その中で「勝ち」を積み上げるのがとても難しいように、コラムにも「書きやすいテーマの日」もあれば「苦手なテーマの日」もあります。

勝率10割の投手がいないように、すべての原稿が満足いく記載とは限りません。それでも休まず書き続けることがそのようなとてつもない領域に近づくその日できる小さな一歩といえると思っています。

200勝投手は長寿命投手とも呼ばれています。
コラムも「続けた人」にしか見えない景色があるとおもっています。
偉大な野球選手のみが達成できる200勝の偉大さを教えてもらうと、文章を積み重ねる意味はほんの小さいものに感じてしまいます。同時に数字を積み上げるつまり続けることの意味を改めて考える機会にもなります。200勝は特別かつ一握りの野球選手にしかできませんが、医学に関するコラムを書き続けることなら、医師であれば誰でもできることと思っています。

ぜひ続けていきたいと思っておりますので、今後ともよろしくおねがいします。