院長コラム
腎臓由来のかゆみ
腎臓は血液をろ過して体の老廃物を尿として排泄する重要な臓器です。
腎臓の働きが低下すると、血液中に老廃物がたまり、全身のさまざまな不調を引き起こします。
そのひとつが「かゆみ」です。
1. 尿毒素の蓄積
腎臓の機能が落ちると、本来は尿で排泄されるべき物質が体内に残ります。
これらの老廃物(尿毒素)が血液をめぐり、皮膚の神経を刺激してかゆみを生じます。
2. カルシウム・リン代謝の異常
慢性腎臓病や透析中は、カルシウムやリンの代謝が乱れやすくなります。
このバランスの崩れが皮膚や神経に作用し、かゆみを悪化させる要因になります。
3. 透析患者さん特有の要因
・透析によって体内のバランスが大きく変化する
・皮膚の乾燥が進みやすい
・精神的なストレスや生活の変化も影響
これらが重なることで、透析患者さんのかゆみは複雑で治りにくい特徴を持っています。
4. かゆみのプロファイル
腎臓由来のかゆみは、背中や四肢に出やすく、全身に広がることがあります。
夜間や透析後に強まる傾向があり、睡眠を妨げる原因にもなります。
まとめ
透析患者さんでなくても、かゆみは生活の質を大きく下げる要因となります。
腎機能低下に伴う、老廃物やミネラル代謝異常に伴うかゆみですが、スキンケアや生活習慣の工夫を含めた総合的な対応が求められます。