院長コラム

かゆみ 薬だけでは解決できない

かゆみに対処する時、まずドラッグストア「抗ヒスタミン薬、ステロイド外用薬、保湿剤の塗り薬」を手にとられることが多いとおもいます。虫さされ等の症状をそれらの手段でやわらげることが可能ですが、かゆみの背景に、生活習慣が深く関わっている場合は、薬だけでは解決できない場合もあります。かゆみを感じると皮膚をかいてしまいますが、実は「かくこと」そのものがさらにかゆみを悪化させる原因になります。これは「かゆみの悪循環」と呼ばれ、慢性的なかゆみを長引かせる要因です。

1. かくことでかゆみが強くなる理由

皮膚を擦くとその刺激によってかゆみ誘発物質(ヒスタミンやサイトカイン)が放出されます。結果として擦く前より更にかゆみが強くなり、さらにかいてしまうという悪循環に陥ります。
強くかくことで皮膚に傷がつき、感染を引き起こすこともあります。

2. かかないための生活習慣の工夫

・冷やす:濡れタオルや保冷剤を布で包んで患部を冷やすと和らぎます。
・保湿する:乾燥はかゆみを増す大きな原因です。入浴後すぐに保湿剤を塗ることが大切です。
・入浴:ぬるめのお湯で短時間にとどめる
・爪を短く切る:無意識にかいてしまっても皮膚を傷つけにくくなります。
・衣服や寝具の工夫:チクチクした素材を避け、綿素材など刺激の少ない服を選びましょう。
・睡眠環境:寝ている間に擦きむしらないように、手袋や包帯で保護する方法もあります。
・ストレスケア:ストレスでかゆみが増強するため、軽い運動や趣味で気をそらすのも有効です。

「痒いからかく」の繰り返しは、かゆみを悪化させる悪循環につながります。生活の中で取り入れられるかかない工夫は、薬(治療)と同じくらい大切です。