院長コラム
内臓脂肪を深堀りする2
皮下脂肪は良い脂肪?
「脂肪=悪いもの」というイメージを持つ人は多いですが、実は脂肪にも良い脂肪と悪い脂肪があります。前回取り上げた内臓脂肪は病気を引き起こす火種になりやすいのに対し、皮下脂肪は比較的良い脂肪とされています。その理由を深堀りしましょう。
皮下脂肪はその名の通り、皮膚のすぐ下につく脂肪です。
二の腕やお尻、太ももなどに多く、外見にもわかりやすいのが特徴です。
役割はシンプルで、余ったエネルギーを蓄える「倉庫」としての働きと、体温を保つ断熱材としての働きです。このため皮下脂肪は普段あまり炎症を起こす物質を出さず、内臓脂肪に比べておとなしい存在です。
さらに皮下脂肪がある程度あることは、体にとってプラスにもなります。
たとえば女性は妊娠や授乳に備えて皮下脂肪をためやすい体質ですが、これは生命維持に必要なエネルギーを確保するための進化の知恵です。
もちろん過剰な皮下脂肪は、関節に負担をかけたり、生活習慣病の間接的なリスクにつながることもあります。しかし内臓脂肪と比べると代謝への悪影響は少なく、むしろ皮下脂肪が多めで内臓脂肪が少ない人の方が健康リスクは低いという研究もあります。
体型でいえば、「洋ナシ型(下半身太り)」は皮下脂肪型で、生活習慣病が比較的低いとされています。一方「リンゴ型(お腹ぽっこり)」は内臓脂肪型、生活習慣病リスクが高いとされています。
つまり皮下脂肪は、エネルギー管理や体を守るために必要な良い脂肪と言えます。内臓脂肪を増やしすぎずに適度な皮下脂肪があることは健康の証とも言えます。