院長コラム

下痢 ウイルス性vs細菌性、お腹をくだす仕組みの違い

下痢とひと口に言っても、原因がウイルスか細菌かで仕組みや症状が違います。
どんな違いがあるのでしょうか。

ウイルス性下痢

代表的なのはノロウイルスやロタウイルス。
小腸の壁細胞に感染して細胞を壊すことで水分吸収ができなくなり、水のような下痢(水様下痢)が出ます。熱はあっても軽めで、下痢と吐き気が同時に出るのが特徴です。

細菌性下痢

細菌は大きく2つのパターンがあります。

  1. 毒素を出すタイプ(腸管毒素型)
    例:黄色ブドウ球菌、コレラ菌
    細菌が作る毒素が腸の表面を刺激して、塩分や水分を一気に分泌させます。
    結果急激かつ大量の水様下痢が起こります。
    数時間後に一気に下痢・嘔吐が典型です。
  2. 腸壁に入り込むタイプ(侵入型)
    例:赤痢菌、カンピロバクター、サルモネラ
    細菌が腸の粘膜に炎症を起こし、出血や膿を伴う下痢になります。
    発熱、腹痛などの症状が強く、ときに血便が混じることもあります。

症状だけで区別するのは難しいですが、現場ではこれらの特徴を手がかりにウイルスか細菌かを推定して、必要に応じて検査や抗菌薬投与を判断しています。