院長コラム
病院に行かないといけない下痢を見分けるコツ
下痢は身近な症状ですが、原因はさまざまです。
多くはウイルス性で一過性で自然に治まりますが、中には「放置すると重症化する下痢」もあります。どんなときに病院に行くべきなのでしょうか。
1. 受診の必要性がある下痢
- 高熱(38℃以上)を伴う
細菌が腸の粘膜に入り込んで炎症を起こしている可能性があります。 - 血便や膿の混じった便が出る
赤痢菌、サルモネラ、カンピロバクターなど侵入型の細菌感染を疑います。 - 強い腹痛を伴う
単なる水様便ではなく、腸の炎症や潰瘍が関与していることがあります。
こうした場合は抗菌薬が必要になることがあり、自己判断せずに受診が勧められます。
2. 受診が不要な下痢(自然治癒する可能性が高い)
- 水様下痢が中心、発熱は軽い
- 嘔吐と下痢が同時に起こる
- 周囲で同じ症状の人がいる(流行性)
この場合はウイルス性が多く、抗菌薬は不要です。
水分・電解質補給で自然回復が見込めます。
3. 受診を急ぐべき危険なサイン
- 半日以上水分もとれず、尿が出ない
- 意識がもうろうとする
- 小児や高齢者
- 1週間以上続く下痢
こうした場合は原因によらず脱水や合併症の危険があるため、早めに医療機関を受診する必要があります。
まとめ
下痢の大半は自然に治るものですが、ときに「命にかかわる下痢」があります。
抗生物質が家に残っているから飲んで直そうというのはとても危険な判断です。原因によっては使わない方が良いケースもあります。とくに高齢者、水分もとれなくなっている場合、症状が1週間以上続くは大切なのは自己判断せず、迷ったら受診を考慮することです。