院長コラム

高山と台風の時は似てる?気圧変化 による腸の不調

山に登ったとき、あるいは台風が近づいたときに「お腹が張る」と感じたことはありませんか?
実はこれ気圧の変化が腸に影響を与えているのです。

気圧が下がると腸内ガスが膨らむ

私たちの腸の中には常にガスがあります。
気圧が下がると、外から押さえる力が弱まり中のガスは物理的に膨張します。
飛行機に乗ったときにお腹が張るのと同じ現象です。
高山病のときも台風のときも、このガスの膨張が腸の不快感の原因となっています。

高山病での腸の不調

高地では気圧が低いだけでなく、酸素も薄くなります。
そのため腸粘膜が酸素不足に陥り、腸の動き(蠕動運動)が一過性に鈍くなります。
つまり蠕動運動の低下→腸内ガスの増加→腹部の張りという流れになります

台風での腸の不調

台風接近時は急激に気圧が下がります。
このときどちらかというと自律神経が乱れにより腸の動き(蠕動運動)が上手くコントロールできなくなり便秘や下痢を伴うことがあります。つまり台風時はガスによる膨張より自律神経の乱れが腸の不調の正体です。

対策

・炭酸飲料やガスを発生しやすい食事(豆類・揚げ物など)を控える
・体を動かし、腸蠕動を促進する
・台風の時は特に、睡眠不足やストレスを避けて自律神経を整える

高山病ならびに台風時の腸の不調は、どちらも気圧変化が関与しています。これらの状況では普段以上に食事や自律神経の調整を意識することが重要と言えます。