院長コラム
日本食と地中海食 腸がよろこぶ世界に誇る健康食
日本中どこにいっても外国の方が観光にいらしておられますね。
私が学生だった20年前には見たことない風景です。
口コミのいいお店や名の知れた飲食店にいくと外国語(多くは韓国語や中国語ですが・・・)が聞こえてきます。訪日客の多くが、日本食(特に伝統的な和食)に大変興味を持たれています。
2013年に「日本食(日本の食文化)」はユネスコの世界無形文化遺産として登録されています。
この日本食とならんで、健康長寿食と言われているのが「地中海食」です。
地中海食とは、イタリアやスペインなど地中海沿岸の食文化で、日本食同様に心血管疾患やがんのリスクが低く、死亡率が低いと様々な研究で証明されています。
地中海食の特徴は5つです。
①豆類、キノコ、緑黄色野菜が多い
②主食は全粒穀物
③主菜は肉より魚
④発酵食品が多い
⑤調理油はオリーブオイル
なぜ、「地中海食」が健康長寿食なのかを考えてみたいと思います。
1)豆やキノコにはたっぷりな食物繊維、緑黄色野菜には抗酸化作用が含まれています。食物繊維は腸内細菌になくてはならない餌です
2)精製された穀物より全粒の穀物の方が食物繊維が多く、食後の血糖値上昇がおだやかで、糖尿病の発症や動脈硬化の進展が抑制されるます。日本人の食物繊維不足は、穀物(主食)の摂取量の減少に伴うものと言われています。地中海食では主食(パン)で上手に食物繊維を取っているようです(他のコラムで白米より玄米、雑穀米というお話をしています)
3)高たんぱく、高脂肪食のお肉の過剰摂取は、腸内環境を悪化させます。主菜は肉より魚主体の方が腸の環境には優れています(私は肉好きなので耳が痛いです)
4)地中海沿岸かによらず、ヨーロッパ諸国はチーズやヨーグルトが種類が大変豊富で、日本で納豆、みそ汁などが当たり前のようにチーズ、ヨーグルトは毎日の食事に取り入れられています。これらは乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が多く含むので腸内環境を整えます。
5)オリーブオイルは悪玉コレステロールを下げ、動脈硬化を予防すると言われています。
世界に誇れる健康長寿食「日本食」にうまく「地中海食」を取り入れられると、食事のバリエーションが広がる上に、健康にもよい影響があります。「日本食」✕「地中海食」で最強の腸内環境にしましょう!