院長コラム

サ活を行う上での注意点

前回コラムで押し活、サウナの利点を述べすぎました。
サウナに入る上では、いくつかの注意点があります。
前回述べたように、サウナ中は交感神経優位となるため、心拍数や血圧が上昇します。
一方で温熱効果によって血管は拡張しています。

サウナに入った直後に水風呂に入ると、交感神経は更に活性化、血管が収縮します。
血圧に問題のない健康な人であれば、血管拡張と血管収縮を短時間にくり返す(血圧が短時間に大きく変動すること)は問題ないですが、以下のような基礎疾患をお持ちの方はサウナ直後にそのまま水風呂に入ることはおすすめできません。

年間14000人ほどおられる入浴中に亡くなられる方の多くは「ヒートショック」と言われています。

特に冬場の入浴では、暖かい居間から寒い風呂場へ移動して、熱を奪われまいとして血管が収縮してしまい入浴前に急激に血圧が上昇します。
その状態で湯舟につかると血管は一気に拡張するため、急激に血圧が下がります。
サウナ→水風呂では、この急激な血圧の上下「ヒートショック」状態に極めて近い状態といえます。

そうした注意が必要な方は、シャワーで徐々に低い体温に体を慣らしてから水風呂に入ることをおすすめします。その後すぐにサウナ室に戻るのではなく、5〜10分間、外のベンチで外気浴を行うのが良いとされています。

サウナの発症のフィンランドからは、サウナ頻度が増えることで心血管合併症(脳卒中、心筋梗塞)の死亡率が下がったことが報告されていますが、それを日本人にそのまま当てはめることはできません。

「Totonou」ことを目的にしすぎて、負担のかかるサウナへの入り方は避けたいものですね。

※サウナ浴に注意が必要な人
・心臓血管系の疾患のある方
・腎臓疾患(透析中)の方
・10歳以下の子ども
・妊婦(特に初期と後期)
・飲酒後の方、二日酔いの方
・アレルギーのある方(サウナの中のアロマにアレルギーがでることがあるため)