院長コラム

骨を強くする ビスホスホネート製剤による異型骨折とは?

ビスホスホネート製剤(BP製剤)は骨密度を上げて、骨折を防ぐ効果が確立していますが、まれに大腿骨の異型骨折が報告されています。
これは薬の効果が強く出て骨の新陳代謝が抑えられ、微細なひびが修復されにくくなることが原因です。頻度は非常に低く、10万人に数人レベルとされておりかなり稀です。

異型骨折を恐れてBP製剤を投与しないということにはなりません。それは服用により通常の骨折リスクを大きくさげる利益があるからです。

ガイドラインでは、経口BPは5年以上、静注BPは3年以上使用した時点で骨折リスクが低い場合に「休薬(drug holiday)」を検討します。
これは薬が骨に長く残り、一定期間は効果が持続するためです。
骨密度が低いまま、または過去に脆弱性骨折がある場合は、休薬せず継続が推奨されます。

治療を漫然と続けるのではなく、5年ごとに「骨密度」「骨折歴」「生活状況」を見直すことが、薬を正しく使い続けるための最も確実な方法です。