院長コラム
胃の不調、なぜ胃薬だけでは良くならない?
漢方・運動・食事で整える視点
胃酸を抑える薬は、酸の分泌を減らすという点ではとても有効です。
しかし、酸クリアランスや感覚調整が乱れている場合、薬だけでは十分に改善しないことがあります。
これは、原因が酸の量ではなく、酸の流れ方や脳の感じ方にあるためです。
このような場合に大切なのは、消化管の動き、自律神経のバランス、生活リズムを整えることです。
漢方薬の中には、胃腸の動きや感覚の過敏さ、自律神経の乱れを整える働きを持つものがあります。
西洋薬が酸を止める役割があるとすると、漢方薬は酸の流れを整える役割を担います。
このため、胃酸分泌を抑える薬を処方しても効果に乏しい患者さんに、消化器内科専門医は漢方薬を処方します。
また、軽い運動や散歩は、腸の動きを促し、胃排出を助けます。
食後すぐに横にならず、少し体を動かすだけでも、胃腸の負担は軽くなります。
食事では、早食いを避け、よく噛み、量を控えめにすることが重要です。
ゆっくり食べることで、十二指腸への急激な酸の負荷を減らすことができます。
胃の不調は、薬だけで抑えるものではありません。
体のリズムを整え、酸をうまく処理できる状態を取り戻すことが、根本的な改善につながります。
消化器内科専門医は、胃酸が多いかどうかより、胃腸がうまく働いているかという視点で診療しています。ぜひ症状のお困りに際には当院へご相談ください。