院長コラム
十二指腸のふしぎ 機能性ディスペプシア(FD)と逆流性食道炎(GERD)は別の病気?
FDとGERDは実は共通病態が多い理由
機能性ディスペプシア(FD)と逆流性食道炎(GERD)は、症状も診断名も異なるため、別々の病気と捉えられがちです。
機能性ディスペプシアでは胃もたれ、早期満腹感、みぞおちの不快感が中心となり、逆流性食道炎では胸やけや呑酸が主症状になります。しかし、両者の背景には多くの共通病態があります。
共通するのは、酸に対する知覚過敏と、酸処理能力の低下です。
機能性ディスペプシアでは主に十二指腸で、逆流性食道炎では食道で、同様の現象が起きています。
どちらも、酸の量そのものより、「酸が触れたときにどう感じるか」「どれだけ速やかに処理できるか」が症状を決定します。
そのため、機能性ディスペプシアと逆流性食道炎の症状を併せ持つ患者さんも多く、明確に線引きできないケースも少なくありません。病名の違いは、「どの部位で症状が表現されているか」の違いとも言えます。