院長コラム

シニアの仲間入り「こむら返り」

私も「こむら返り」を良く起こすようになりました。

最初は30代水泳をしている時、次は40歳間近にテニスを始めた時に調子にのりすぎて動いてテニスコートで足がつる「こむら返り」を経験しています。
2回目はたまたま一緒にコートにいてくれたのが理学療法士の方だったので、ストレッチをしてもらってすぐに戻りました。
最近では週に1回程度「こむら返り」が起き、いよいよシニアの仲間入りを意識させられています。

発作時は、弁慶の泣き所(むこうずね)を打ち付けた時、男性の局所を打ち付けた時のような、なんとも表現しにくい痛みに襲われます。

「こむら」はふくろはぎのことです。
一番起こりやすいのはふくろはぎですが、他に太もも、すね、足の裏など症状がでることがあります。

ふくろはぎは医学的に、膝関節の裏側とかかとの間で、この部分には下腿三頭筋(ひらめ筋と腓腹筋)が存在しています。

「こむら返り」は医学用語では「筋けいれん」です。
よく起こるふくろはぎは下腿三頭筋が収縮した状態でいつまでも弛緩できない状態を指します。
神経から筋肉に「縮め」という命令が伝わったまま、エラーのため解除できなくなった状態です。
数十秒から長い時は数分続き、しばらくすると収まります。

原因は「脱水による塩分やミネラルのバランスが崩れてために起こる筋肉の過敏な応答」「筋肉が疲労した際に起こる神経と筋肉の指令伝達の乱れ」などの説が考えられていますが、実はよくわかっていません。

「こむら返り」が起きやすい方は
・高血圧の治療薬であるカルシウム拮抗薬、利尿剤投与中の方
・高脂血症の治療薬であるスタチン投与中の方
・肝臓疾患
・腎臓疾患(特に透析患者)
・筋疾患
・神経疾患

発生した時の対処方法
痙攣している筋肉を反対側に伸ばして、そのまま収まるまで待つ((周りに人がいるとしてもらえますが、できない場合はタオルで足先を逆にひっぱります)
運動不足、脱水が誘因の一つと考えられているので、適度な運動、寝る前の水分摂取などがおすすめです。

どうしても繰り返す場合は、漢方が有効な場合もあります。
お困りの方はぜひ相談にいらしてください。