院長コラム

IBSと低FODMAP食 ― お腹に優しい食事の正体

過敏性腸症候群(IBS)の患者さんから、「何を食べたらお腹にいいですか?」という質問を受けることがあります。その時は低FODMAP食ですと返答させていただいております。

FODMAPとは、Fermentable(発酵性)Oligosaccharides(二糖類)Disaccharides(オリゴ糖)Monosaccharides(単糖類)AndPolyols(糖アルコール)です。難しい食事のように聞こえますが、簡単に言えば、小腸で吸収されにくく、大腸で腸内細菌によって発酵されやすい糖質のことで、これらを控えることで、症状を緩和することができると考えられています。

発酵されやすい糖質を大量に摂取すると、腸管内へ水分が引き込まれ下痢や軟便になりやすくなります。また同時に腸内細菌が発酵することで大量のガスが発生して、ガスでお腹が張ったり、それに伴う痛みが起きやすくなります。

IBS患者では腸が敏感になっているため、健康な人なら問題ない程度のガスでも不快な症状を感じることがあります。近年のメタ解析でも、低FODMAP食はIBS患者の症状改善に有効であることが示されたため、欧米のガイドラインでは低FODMAP食はガイドライン推奨の治療法として認知されています。。

期間限定に低FODMAP食を取り入れてみて、症状が軽くなる場合は積極的に行うべき食事療法ということになります。