院長コラム

夏コラム 汗をかかない人は、どうやって体温を下げているの?

同じ炎天下でも、ほとんど汗をかかない人がいます。
汗かきの人からしたらとてもうらやましいです。
汗をかかない方が得では?と思われるかもしれませんが、実はそうではありません。

体温を下げる方法は発汗だけではなく、皮膚の血管を広げて熱を外へ逃がす「放射・伝導・対流」という仕組みも利用しています。皮膚血流が増えることで、体内の熱が皮膚表面へ運ばれ、空気中へ放散されます。これを専門用語で熱放散効率と呼びます。

筋肉量が少ない人では体内で作られる熱自体が少なく、汗をあまり必要としない場合があります。
一般的に男性の方が、女性より汗かきが少ないのはそれも一因だと思います。
逆に運動習慣のある人は暑熱順化が進んでいるため、少し体温が上がっただけで早めに汗を出し始めます。
これは熱中症を防ぐための優れた人間の適応反応です。
つまり運動習慣のある人は汗かきが多い理由の一つです。

一方、高齢者では汗腺の働きや皮膚血流の反応が低下するため、汗をかきにくく、熱が体内にこもりやすくなります。熱中症が高齢者に多い理由の一つです。

汗をかける能力は健康を守る大切な機能です。