院長コラム

最近、免疫落ちてるって思うことありませんか?

最近では免疫ケア、免疫サポートを謳った商品が沢山開発されています。
コロナを経てみんな、免疫力に関心を持っている証拠だと思います。
でも、免疫力って、目にみえないのでイメージしにくくないですか?

・運動と免疫力の関係

中等度の運動を適度に続けると唾液中のIgA(細菌やウイルスを排除するという物質)の分泌速度が高まることが報告されています。運動不足は免疫力を落とします(Br J Sports Med 2003;37:76-79 )また、体温が1℃下がると、免疫力は30ー40%低下すると言われています。適度な活動はからだを温め、免疫が働きやすい環境を作ります。

強い運動負荷時にはコルチゾールやカテコラミンなどのストレスホルモンが多く分泌され、免疫機能は抑制されます。また骨格筋に血流が集中する一方、皮膚や内臓への血流は減少していわゆる粘膜のバリア機能が一時的に低下することも病原体の侵入を容易にする要因と言われています。いわゆる「オープン・ウインドウ(病原体が免疫を突破しやすい状態)」よく周りに筋肉隆々とした方がやたら風邪を引いていたりしませんか?上記の理由によるものと考えられています。

・睡眠と免疫力の関係

睡眠不足や精神的ストレスも免疫力を落とす大きな要因のひとつです。睡眠時間が少ないほど風邪を引きやすいと言われています(2015 Sep 1;38(9):1353-9)また学生を対象にした精神的ストレスと唾液中のIgA分泌速度を調べた実験では、試験前、学期末を比較すると、高ストレス時(試験前)のIgA分泌速度が有意に低いことが報告されています(Lancet. 1983;25: 1400-2)

免疫力を高めるポイント

①適度な活動性と休養のバランスをとること

②からだを温めること

③ストレスを減らすこと

④腸内環境を整えること

当たり前と言えば、当たり前ですが、免疫力を高めるためには決まった時刻に起床、食事を摂ってしっかりとからだを動かすことが大切とされています。

これから急な外気の変化など、免疫が乱れやすい時期になってきます。

ぜひ免疫を高める生活をこころがけましょう!