院長コラム
スマホ首って知ってますか?
現代社会、1日中パソコン、スマホなどの電子デバイスとにらめっこ、勉強する時も前を見るより、下を向いている時間の方が圧倒的に長いのではないでしょうか?
「頭痛」「眼精疲労」も姿勢のくずれによる首コリからきていることも珍しくありません。
私も肩こり同様、首こりにも悩まされています。
なぜなら、首こりで枕が合わないため頻繁に枕をかえる枕難民だからです。
首こりというと、体の中で一番重たい頭を支える、首(頚椎)の問題と考える方も多いと思いますが、実際は、それにつながる胸椎、腰椎の位置ずれと柔軟性の低下のために生じていると考えられています。アメリカの脊椎外科医ケネス氏の研究では、頭を前15°傾けると頚椎にかかる負担は約12kg(通常の約2倍)、60%傾けると27kg相当(通常の5倍)増えるそうです。一番の原因は「猫背」姿勢です。
多くのオフィスワーカーの方は、スマホやデスクワークで一日中、頭をやや前に前方突き出して、やや下方を向いて作業をされています。
本来、脊椎はS字型(頚椎はやや前、胸椎はやや後ろ、腰椎はやや前に彎曲)で体を支えています。「猫背」で背中が丸まると、胸(胸椎)本来の位置から後方へずれ、これと連動して首(頚椎)はさらに前ずれしてバランスを取ろうとします。そうすると本来、頚椎、胸椎は本来S字の上部分のようにずれていた状態から、一直線になることで頭がやや前方に突出してデスクワークに必要な位置まで傾きます。
頚椎胸椎が一直線になっていることからこの状態を「ストレートネック」と呼びます。
この状態になると、本来脊椎のバランスで支えていた重たい頭を周囲の筋肉の力を借りて支えないといけない状態になり、コリが生じると考えられています。
首コリを改善するためには、後方にずれて凝り固まった胸椎をほぐして、元に位置に戻す。
プロに写真を取ってもらう機会がある方、よく胸を張って、顎をひいてくださいって言われたことありませんか?
実は「ストレートネック」かもしれません。
スマホや画面を見るときに、頭を前に傾けずに、頭が体の上に来るような姿勢を心がけましょう。姿勢を正すといってもなかなかできるものではありません。私も椅子と机の高さを調整したり、パソコンの画面の位置を変更したりいろいろと試しましたがなかなかうまくいきません。何かできることがないか今も探し続けています(汗)今後のコラムで少しできることについて触れていきたいと思います。