院長コラム

ヘリコバクターピロリ除菌療法後も年に1回の胃カメラによる健診を

ヘリコバクターピロリ菌(以下ピロリ菌)について

ピロリ菌は通常幼少期(~6歳)までに、ピロリ菌に汚染された水(井戸水)や両親等からの口移しにより、口から入り、胃の粘膜に感染します。その後感染が持続すると慢性的な胃炎を生じて、ピロリ菌の居ない人に比べて胃癌になる確率が高くなります。

ピロリ菌がいるかいないかの検査は、健診ではオプション検査になることが多いですが、毎年の健診で胃炎の診断がついている方は、ピロリ菌が住み続けている可能性があります。ピロリ菌がいると診断された方は、ぜひ除菌療法をおすすめします。

除菌両方は内服薬で治療できる(外来で治療可)、最も効率の良い胃がん予防法です。ただし除菌療法が成功した後でも胃癌の発生は約3分の1程度までしか減らないと言われています。除菌をすれば決して胃癌にならないという事はありません。ヘリコバクターピロリ除菌療法後もぜひ年に1回の胃カメラ(バリウム)による健診をお勧めします。ピロリ菌、胃癌の事が心配な方はぜひご相談下さい。