院長コラム
逆流性食道炎の方が気をつけるべき「食事のポイント」
なぜ食事が大切なのか?
逆流性食道炎は、胃酸が食道へ逆流することで炎症を起こすことが原因とされる疾患です。
胃酸の過剰分泌、食道と胃の間の筋肉の緩み、胃の内圧の上昇などは食事内容に影響されるため、食事の種類だけでなく、「食べ方」や「食べる時間帯」にも注意が必要です。
食事での注意点
控えるべき食品 | 理由 |
---|---|
脂っこい料理(揚げ物・ラーメンなど) | 消化に時間がかかり、長時間の酸分泌が刺激 |
チョコレート | 下部食道括約筋を緩める |
コーヒー・紅茶(カフェイン) | 胃酸分泌を刺激 |
炭酸飲料 | 胃内圧上昇 |
酸味の強い果物(柑橘系、トマトジュース) | 食道粘膜を刺激 |
香辛料・刺激物(カレー・唐辛子など) | 食道粘膜を刺激 |
アルコール(特にビール・発泡系のお酒) | 胃酸を刺激、下部食道括約筋を緩める |
取り入れたい食品、食材
食品群 | 内容 |
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消化の良い炭水化物 | うどん、白飯など |
たんぱく質 | 白身魚、鶏むね肉、豆腐など |
食物繊維 | 加熱された野菜(にんじん、大根、かぼちゃ等) |
乳製品(低脂肪) | ヨーグルト(過剰摂取には注意) |
※揚げるより「煮る・蒸す・茹でる」調理法がおすすめ。
食べ方のポイント
実践法 | 理由 |
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腹八分目に抑える | 急激な胃内圧の上昇を予防 |
よく噛んでゆっくり食べる | 消化を助ける |
食後すぐ横にならない | 少なくとも2~3時間は横にならない |
寝る前の食事は避ける | 最低でも就寝の3時間前には食事を終える |
枕を少し高くする | 胃酸の物理的逆流を予防 |
逆流性食道炎は生活習慣病
食事は1日2-3回、大事な糧ではありますが、症状がある時はすこし食事内容を見直すことで、不快な症状をきたすことが少なくなると思います。