院長コラム
最近やたら足がつります― 熱中症の初期症状かもしれません
「足がつる」「手がつる」「手がしびれる」そんな症状「年をとったせい」と思っていませんか?
実は、熱中症の初期症状である可能性があります。
しかも、重症化する前に表れる症状のため、見逃しやすい症状と言えます。
汗とともに失われる「ミネラル」が原因?
人は暑いとき、体温を下げようとして汗をかいて熱を逃がします。
汗として失われるのは、水分の中にはナトリウムやカリウムなどの電解質(ミネラル)が多く含まれていて、それらを失うことで症状を来します。
汗で失われる主な電解質
- ナトリウム:水分バランス・神経伝達に関与
- カリウム:筋肉の収縮・心臓のリズム調整に関与
- カルシウム・マグネシウム:筋肉や神経の興奮抑制に関与
電解質(ミネラル)が足りなくなると、筋肉の働きが調節できなくなり、こむら返り、しびれなどが起きやすくなります。
「足がつる」、体からのSOS
熱中症による電解質異常の典型的な症状が以下です。
| 症状 | 原因となる電解質の異常 |
|---|---|
| 足のむくみ | ナトリウム不足による水分調整不良 |
| 手足のしびれ・けいれん | カリウム・カルシウム・マグネシウム不足 |
| こむら返り(ふくらはぎ) | カリウムやマグネシウムの不足 |
| 筋肉のつっぱり感 | ナトリウム・カリウムのバランス異常 |
とくに高齢者で、利尿剤・降圧薬を処方されている方は、脱水・電解質喪失が進行しても自覚が乏しく、発見が遅れることがあります。
「水中毒」にも注意
熱中症予防に水分をたくさん飲みましょうと言われますが、水やお茶だけを大量に飲んでいると、体内のナトリウム濃度が下がり、低ナトリウム血症のリスクがあがります。
いわゆる「水中毒(自発的脱水)」で、症状が進むと頭痛、嘔吐、意識障害に至ることもあります。
予防のポイント
こまめに水分+塩分補給はもちろんですが、日常の食事の中でも普段以上に、味噌汁・梅干し・漬物(塩分)バナナ・豆類・ほうれん草・海藻類(カリウム、マグネシウム)の補給を心がけましょう。
高血圧など塩分制限が必要な疾患を持っている方には推奨はできませんが、健康な方に限りスポーツ後、炎天下に長時間外出して大量の汗をかいた場合は、普段以上にお醤油を使用したり、梅干しや漬物などを多めに食べることも良いと思われます。
こんなときは要受診!
- 足のつりやしびれが何度も繰り返す
- 急に体がだるく、汗が止まらない
- むくみが強く、息苦しさや吐き気がある
- 水分がとれない
- 意識がぼんやりしている
これらは熱中症中等度以上のサインです。迷わず医療機関を受診しましょう。