院長コラム

「お腹いっぱい」は誰が決めている?──ホルモンと脳の不思議な連携

食べすぎた…と思った時、それは“胃の判断”?それとも“脳の判断”?

私たちは日々、「そろそろお腹いっぱい」「いや、まだ食べられそう」と感じながら食事をしています。 でも、この満腹感の正体、どこで、どうやって判断しているのでしょうか?

答えは──「胃」と「脳」と「ホルモン」が連携して決めているのです。

満腹を伝えるホルモン「レプチン」

満腹感に関わる代表的なホルモンが「レプチン」。 これは脂肪細胞から分泌されるホルモンで、

食事をとる
インスリンが分泌される
レプチンが脳(視床下部)に「もう十分」と伝える という流れで食欲を抑制します。

一方、空腹時には「グレリン」というホルモンが胃から分泌され、「お腹が空いた」という信号を脳に送ります。

「胃の張り」だけでは満腹にならない?

食べ物が胃に入ると、胃が膨らみ、その物理的な刺激で「満腹感」を脳に伝えますが、 この情報だけでは満腹の判断は不完全です。 血糖値の上昇、それに伴うホルモン分泌、そして脳内での判断が合わさって初めて人間は頭で「お腹いっぱい」と感じるのです。

つまり、お腹がいっぱいになるのは、胃ではなく、脳 が最終判断を下しているともいえます。

人はなぜ食べすぎてしまう?

それでは満腹と判断したのに、それ以上に食べてしまう理由は?

食事スピードが早い(レプチンの脳内伝達前に食べ終える)
ストレスよる過食(脳が快楽を求める)
脳内報酬系による過食(糖質・脂質の多い食事は報酬系を刺激する)

食べすぎ予防のためにできること

ゆっくりよく噛んで食べる(ホルモン反応を待つ)
食事を楽しむ
ひとりで食事をしない
ストレスを減らす
糖質、脂質を習慣的に摂取しないようにする

「お腹いっぱい」を決めているのは、ステキな胃と脳とホルモンのチームワークです。
これらの仕組みを理解して、食べすぎない工夫をうまくできるようになるといいですね。