院長コラム
糖尿病と便秘 ―糖尿病自律神経障害としての便秘
便秘というと「食物繊維不足」や「水分不足」が原因と思われがちですが、実は 自律神経の乱れ が関わっていることもあります。腸は「第2の脳」と呼ばれるほど、自律神経の影響を強く受けているのです。
自律神経とは?
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」から成り立ち、体を24時間コントロールしています。
- 交感神経:活動モード。緊張・ストレス時に働く
- 副交感神経:リラックスモード。休息・消化・排便を促す
このバランスが崩れると、腸の動きも乱れて便秘が起こります。
自律神経障害による便秘の仕組み
- 交感神経が過剰に優位になると…
→ 腸の動きが抑えられ、排便が滞る。 - 副交感神経の働きが弱いと…
→ 「便意」が起こりにくくなり、残便感が続く。
自律神経失調のサインに気づこう
- 「めまい・動悸・発汗異常もある」
- 「便秘と下痢を繰り返す」
- 「ストレスや生活リズムの乱れで便通が変わる」
これらの症状を合併している場合、自律神経が関与した便秘の可能性があります。
まとめ
便秘は単なる食生活の問題だけでなく、自律神経障害のサインでもあります。
糖尿病合併症(神経障害)、パーキンソン病が隠れている人の便秘は病気の発見契機になることもあるぐらいです。腸と自律神経はつながっています。便秘は病気の発見契機になること、これが今回のもっとも大事なメッセージです。たかが便秘、されど便秘と言われる所以です。