院長コラム

歯は命 歯周病と糖尿病の深い関係

歯周病と糖尿病はどちらか一方が悪化すると、もう一方も悪化する――そんな双方向のつながりがあると言われています。

糖尿病があると高血糖状態が続き、免疫力の低下や血流障害が起こります。
細菌に対する抵抗力が弱まった状態であれば、歯周病はより進行しやすくなります。
実際に、糖尿病の患者さんは一般の方より歯周病の有病率や重症度が高いことが多くの研究で示されています。

歯周病による慢性的な炎症は炎症性サイトカインを増やし、インスリンの働きを妨げること(インスリン抵抗性の上昇)が科学的に証明されています。結果、血糖コントロールがさらに悪化して、糖尿病を進行させてしまうのです。

もっとも注目すべきは、歯周病の治療が糖尿病の管理にも良い影響を与えるという点です。
歯周病治療によってHbA1cが平均0.4%ほど改善するという報告もあります。
この数値は糖尿病治療薬1剤分の効果に匹敵するといわれ、口腔ケアが糖尿病治療に及ぼすインパクトは絶大です。

日本糖尿病学会と日本歯周病学会も、糖尿病治療に歯科受診を組み込むこと(医科歯科連携)を推奨しています。
糖尿病の患者さんはこれまで合併症の評価をするために「眼科にいくこと」を推奨されてきたと思います。一方で糖尿病患者さんが「歯医者に行くこと」は内科クリニックで治療するのと同じことを意味しています。要するに血糖管理の一環と言えます。

歯と血糖は深くつながっています。
糖尿病の方はぜひ定期的な歯科検診を受けましょう。