院長コラム

サウナ「ToTonou:ととのう」ためには腸が大事?

サウナで「ととのう」ためには・・・

ひと昔前サウナといえば、おじさんが行く、汚い、とっつきにくい場所でしたが、最近では、サ活、サ道、ととのうなど、流行ワードが次々と生まれ、サウナといえば日頃の疲れ癒し、健康、美肌、リラックス効果が得られるオシャレかつポジティブな場所として若い方にも人気のスポットになりました。

前回、腸内環境について説明する際に引用したサウナで使用される「ととのう」という用語をについて、医学的にどういうことなのか、少し調べてみました。

学術的に明確な定義はないようですが、サウナの後に得られる特殊な感覚を指しているようです。
おそらくサウナで「ととのう」経験されていない方に言葉で説明するのは難しいのですが、自分の経験では体はリラックスしているのに、頭はすっきりしているという相反する、特殊な高揚した状態(トレランス状態)を指していると考えます。

サウナ愛好家の中では、「ととのう」ために、「サウナ→水風呂→外気浴(水風呂から出て椅子に座り、リラックスする)」の3セットサイクルが良いとされています。

サウナ→水風呂の行程で、人間は日常とは異なる過酷な状況に追い込まれます。
この環境変化に体が適応するために交感神経優位(ストレスホルモンである、アドレナリン、ノルアドレナリン優位)になります。
この後に外気浴を行うことで、体は危機を脱したと判断して一気に副交感神経優位となります。
またサウナでの狂った体温中枢の調整、サウナの過酷な環境で生じるストレスホルモンの暴走を抑制する興奮抑制系「セロトニン」の分泌が水風呂に入ると盛んになります。

「セロトニン」は精神を安定させ、ストレス緩和する効果があるため、別名「幸せホルモン」と呼ばれています。
「セロトニン」の80%は、腸で作られています。

腸の調子が悪い(腸内環境が悪い)とセロトニンが足りない病気(うつ病)を発症しやすくなると言われています。このことからわかるようにサウナで「ととのう」感覚を持つためには、腸が健康でないと難しいのでは?と私は仮説を立てています。

サウナに通っているけど未だに「ととのう」という感覚がわからない方、あなたが「ととのわない」のは、もしかしたら腸(腸内環境)が原因かもしれません。