院長コラム

大きな物音をストレスに感じるのは、心の病?

最近、ちょっとした物音にドキッとしたり、イライラしたりすることはありませんか?
ドアの開閉音、掃除機、子どもの声、隣の工事の音…。
「自分だけ音が気になるのは神経質なのかも」と感じている人も少なくありません。

実は、大きな音をストレスに感じるのは心の病ではなく、体の反応です。

音への過敏さは、脳の防衛反応

人の脳は、生命を守るために危険な音を素早く察知するようできています。
突然の物音に心拍数が上がったり、緊張するのはむしろ正常な反応です。
しかしストレス、睡眠不足・自律神経の乱れがあるとこの防衛反応が過敏になります。
要するに脳が休めていない状態のためにおこる知覚過敏です。

人は、不安・うつ・自律神経失調と、音への感受性が高まりやすいことが知られています。
これは聴覚過敏(hyperacusis)やミソフォニア(音嫌悪症)と呼ばれる状態で、心の病気というより、脳の興奮状態に近い現象です。

音へのストレスは「心」と「体」の両方からケアを

音に敏感になっているときは、
・睡眠の質が落ちていないか
・仕事や人間関係で強いストレスが続いていないか
・カフェインやアルコールが多くなっていないか
を振り返ってみましょう。

脳がリラックスしていると、同じ音でも感じ方は驚くほど違います。
耳栓、ノイズキャンセリングイヤホンで「物理的に距離を取る」のも有効です。
それでも生活に支障が出ている場合は、耳鼻科や心療内科で聴覚の状態を確認してもらいましょう。

音に敏感な人は、感受性が豊かな人

音に敏感な人は、同時に人の声、感情の揺れにも敏感な人が多いと言われます。
繊細さは決して弱さではなく、感受性の高さの裏返しです。
その力を上手に使うために、ときに静かな場所で心を休めることが大切です。

大きな音が気になるのは、あなたの脳が「がんばりすぎている」サインかもしれません。
耳と心を休ませて、静けさの中でリセットする時間をつくりましょう。