院長コラム

タバコとがん(電子タバコについて)

加熱式たばこは、専用の道具を使って、たばこの葉やその加工品を電気で加熱し、発生する煙(エアロゾル)を喫煙するもので、アイコス、グロー、ウィズ2など新型のタバコのシェアが伸びています。日本では2013年から発売されて以降、加熱式タバコのシェアが拡大しています。

喫煙はがん(肺がん・喉頭がんなど)、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、循環器疾患、歯周疾患など多くの病気を引き起こします。

加熱式タバコの受動喫煙の健康影響を調べた研究では、紙巻きタバコ、加熱式タバコ、併用群で、喫煙者、受動喫煙者それぞれ、どの程度の有害物質にさらされるかを検討した結果、総ニコチン代謝物の暴露は併用喫煙者で最も多く、紙巻きタバコと加熱式タバコで大差はないと報告されています。

加熱式タバコの発がん性物質は紙タバコの約半分と言われていますが、受動喫煙については、発がん性物質は紙巻きタバコの受動喫煙者1.12、加熱式タバコ受動喫煙者4.07で、加熱式タバコによる受動喫煙のほうが発がん性物質の曝露量が約4倍も多いと報告されています。

加熱式タバコの受動喫煙の健康影響を調べた研究では、紙巻きタバコ、加熱式タバコ、併用群で、喫煙者、受動喫煙者それぞれ、どの程度の有害物質にさらされるかを検討した結果、総ニコチン代謝物の暴露は併用喫煙者で最も多く、紙巻きタバコと加熱式タバコで大差はないと報告されています。

加熱式タバコの発がん性物質は紙タバコの約半分と言われていますが、受動喫煙については、発がん性物質は紙巻きタバコの受動喫煙者1.12、加熱式タバコ受動喫煙者4.07で、加熱式タバコによる受動喫煙のほうが発がん性物質の曝露量が約4倍も多いと報告されています。

加熱式タバコは、紙巻きタバコより煙も匂いも少ないため、英国からの報告では、禁煙が禁止されている場所や室内での喫煙がむしろ増えているという報告もあります。

最大の問題は、喫煙者でなく受動喫煙者です。非喫煙者の受動喫煙は、人によって「不快感」「頭痛」「めまい」「咳などの気管支刺激症状」などの症状が生じ、全死亡リスクを最大75%まで高めると指摘されています。

健康意識が高まりタバコの有害性に対する正しい知識が広まった先進諸国の喫煙者のニーズと、有害性の低減を強調した新型製品を広めたい会社のニーズがマッチして、喫煙を継続できる環境が整えられたことで問題が「ステルス化」されていますので、加熱式たばこについて、もう少し深堀りしてみたいと思います。