院長コラム
土用のうなぎは夏の風物詩?実は旬ではない!?
うなぎと健康の深い関係
夏休みが始まる頃になると、「土用の丑の日はうなぎを食べよう!」という報道を見聞きするようになります。暑い日にこってりした蒲焼を食べると、なんとなく元気が出る気がします。私も最近まで知らなかったのですが・・・、実は「うなぎって夏が旬じゃない」てご存知ですか?
「土用のうなぎ」のはじまりは商業戦略?
「土用の丑の日にうなぎを食べる習慣」は、実は江戸時代に平賀源内が関わったとされる、販促キャンペーンが起源とされています。当時、夏場にうなぎが売れずに困っていたうなぎ屋が相談したところ、源内は「丑の日に“う”のつく食べ物を食べると夏バテしない」という民間信仰に着目して、「本日、丑の日」という貼り紙を出すよう提案して、それが大ヒットして現代まで続いているとされています。
うなぎの旬は「冬」
天然うなぎは、晩秋から初冬にかけてが本来の旬です。冬眠に備えて栄養を蓄えるため、脂がのっておいしくなるのは実は冬(11〜12月)。実際に夏に出回って、我々が口にしているうなぎのほとんどは養殖です。養殖技術の進化により、年間を通じて品質は安定したものが1年を通じて供給されている現在は、実はうなぎに旬はありません。天然物に限っては、夏は「旬」ではありません。
うなぎの栄養と健康効果
旬でなくても、うなぎが「夏バテ対策」に良いと言われるのには理由があります。
うなぎは非常に栄養価が高く、特に以下の栄養素が豊富です。
- ビタミンA(レチノール):目や皮膚、粘膜を守る。免疫力にも関与。
- ビタミンB群:エネルギー代謝を助け、疲労回復をサポート。
- DHA・EPA:血液をサラサラにし、脳や血管に良いとされる脂肪酸。
- たんぱく質:筋肉・皮膚の材料となる高品質なたんぱく源。
特にビタミンAの含有量は、うなぎ1尾で成人の1日推奨摂取量を大きく超えるほどです。
ビタミンAは、皮膚、粘膜、目の健康を維持するのに必要な栄養素で、免疫力を高める働きがあります。油と一緒に摂るとビタミンAの吸収率が高まるため、脂の多いうなぎと相性がよいとされています。
商売繁盛のために始まった、丑の日に“う”のつく食べ物を食べると夏バテしないという信仰が、400年たった今も引き継がれていることに、ロマンを感じてしまいますね。