院長コラム

感染後FD 〜ノロやカンピロバクターのあとに〜

「胃腸炎が治ったはずなのに」胃の不調が続くときは

夏場のカンピロバクター、冬場のノロウイルスによる食中毒―― こうした胃腸炎は、数日~長くても10日ぐらいで治ることが多いですが、「感染が治っても胃の不調が何ヶ月も続く」ケースがあります。

このような状態は「感染後FD(post-infectious FD)」と呼ばれます。

  • 胃の違和感
  • 食欲低下
  • 食後のムカムカ
  • 少し食べただけでの満腹感

原因は、感染による粘膜の傷、腸内細菌叢の乱れ、知覚過敏とされています。

感染をきっかけに、胃腸が敏感になり、正常な機能が戻リ悪くなった状態です。

このタイプのFDは、以下の治療が有効です:

  • 消化管運動改善薬(アコチアミドなど)
  • 胃酸分泌抑制薬
  • 整腸剤
  • 漢方薬(六君子湯、半夏瀉心湯など)

早めの治療で、慢性化を防ぐことができます。
以前ご紹介した、食事、低FODMAP食(発酵性糖類の調整)も有効です。
「検査で異常なし。でも症状がつづいて辛い。」そんな時は、症状を丁寧に確認して、機能性消化管疾患の診断、治療が可能な専門医へぜひご相談ください。