院長コラム
休むこともトレーニング 超回復と免疫のリズム
「頑張れば頑張るほど成果が出る」そう信じて休みなく続ける働いたり、トレーニングしている人は少なくありません。しかし医学的には休まなければむしろ体は弱っていきます。
大谷翔平選手の報道などを見ていると、プロのアスリートは休むこともトレーニングの一環というのが浸透していると思いますが、これは一般の方にも当てはまります。キーワードは「超回復」です。
超回復とは?
運動によって筋肉や関節は小さなダメージを受けます。
休養中に修復される過程でもとの状態よりも強くなる。これが「超回復」です。
ところが休まずに負荷をかけ続けると、超回復の前に次のダメージが重なり、回復が追いつかずケガや疲労の蓄積を招きます。
免疫にもリズムがある
最近寝不足がつづいていて、口のまわりにヘルペスが・・・と受診される方が最近多い印象です。
免疫にも同じように負荷と回復に似たリズムがあります。
しっかり眠った翌朝は感染に強く、寝不足や疲労が続くと免疫力は落ちます。
みなさんもこれは日常でよく経験されていると思います。
とくに腸内環境は食事やストレスの影響を受けやすく、ストレス状態が続くと腸内環境が乱れるので、感染症やケガの治癒遅延につながります。
休む=成長の一部
休養はトレーニングの中断ではなくトレーニングの一部という考え方が必要です。これはアスリートだけでなく休むことで免疫は再びバランスを取り戻します。
トップアスリートが“休む勇気”を重視するのは、この仕組みを知っているからです。
体を強くする最大の秘訣は、頑張ることと同じくらい休むことが重要です。