院長コラム
箸休めコラム、最強寒波到来・・・寒い日に指先足先の痛い理由
危険なサイン?
最強寒波が日本列島を覆っています。
寒い日に外に出ると指先や足先が痛くなる、そんな体験をした方も多いのではないでしょうか。
昨日は私自身も、指先と足先が痛くて困りました。ただ温かいお風呂に入るとその痛みはすっと引いていきました。
この痛みの正体は、寒さによる一時的な血流低下です。
人の体は寒さにさらされると、体の中心部の体温を守るため、指先や足先の血管をぎゅっと収縮させます。これにより、末梢への血流が減り、冷感、痛み、しびれが起こります。
この現象は、医学的には末梢血管収縮による一過性の末梢循環血液量の低下と考えられています。
血流が低下することで、酸素供給が一時的に低下し、神経が刺激されるため、痛みとして感じられます。温かいお風呂で改善したのは、血管が拡張して血流が回復したためです。
では、なぜ外気温が下がるとそのような現象が起きやすいのでしょうか。
寒冷刺激は、交感神経を活性化させて、血管を収縮させます。
特に、指先や足先はもともと血管が細く、体温調節の影響を受けやすい部位です。
そのため、寒波のような急激な冷えでは、痛みが強く出やすくなります。
一方で、「北国の人は慣れているから痛くならないのか」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。実際には、完全に痛くならないわけではありません。ただし、寒冷環境に長くさらされている人は、血管の反応がやや穏やかになり、急激な収縮が起こりにくい傾向があります。防寒対策や生活習慣も影響しており、「慣れ」というより「適応」と考える方が近いでしょう。
注意が必要なのは、温めても改善しない痛み、皮膚の色が白や紫、黒っぽく変わる、潰瘍ができるといった場合です。このような症状があるときは、末梢動脈疾患など、病的な血流障害が隠れている可能性があります。
寒波の時期の指先・足先の痛みの多くは、体を守るための正常な反応です。
まずは、手袋や靴下で冷えを防ぎ、帰宅後は無理のない範囲で体を温めることが大切です。
寒さに対する体の反応を知ることで、不必要な不安を減らし、上手に冬を乗り切ることができます。